(音声:八島 みこさん)
※この記事は、
立正大学 社会福祉学部 打浪ゼミの 3年生が
作成しました。
・知的障がいのある人たちの結婚はむずかしい?
障がいがあっても、結婚や子育てをしたい
という願いを持つ人たちは多くいます。
しかし、障がいのある人たちの結婚率は、
身体障がいのある人が60.2%、
精神障がいのある人が34.6%、
知的障がいのある人が2.3%です。(*1)
知的障がいのある人たちの結婚している割合は、
他の障害や病気がある人たちとくらべると、
低いことが分かっています。
さらに、知的障がい者の5人に1人は、
結婚・出産を家族や施設から
反対されていると言われています。 (*2)
・結婚に関する困りごと
知的障がいがある人が結婚しようとすると
・障害について他の人に話すのが難しい
・相談できる場所が少ない
・コミュニケーションがうまくいかない
・周りの人からどう見られているのか分からない
・結婚後の生活のためのお金が足りない
などの問題があります。
これらの問題を解決するためには、
知的障がいがある人を理解し、
結婚や子育てをサポートするための
環境をつくることが大切です。
・子育てに関する 困りごと
知的障がいのある夫婦に 子どもができた場合
夫婦が自分たちの手で
子どもを育てたいと思っても、
自治体や周りの人が理解してくれず、
乳児院に預けられるケースもあるようです。
子どもが乳児院に預けられた場合
子どもはそのまま
福祉施設で暮らすこともあります。
子どもが乳児院から帰ってきた場合も、
暮らしていく環境が整うまでは、
親以外の人が一日中ずっと一緒にいることが
必要とされることもあります。
・福祉サービスを使って 生活や子育て
知的障害のある夫婦が 生活するときや
子どもを育てるときは
必要に応じて
福祉サービスを使って、支援してもらいます。
例えば、こんな支援の例があります。
・保健師が、月に2、3 回ほど家に訪問し、
ケガ・病気をしないための予防をします。
・ホームヘルパーが、
入浴の手伝いや着替えの準備、離乳食づくりなど、を支援してくれます。
他にも、介護や仕事に関係する
福祉サービスもあります。
・知的障がいのある人たちの 希望を尊重する
知的障がいがある人の結婚や子育ては
障がいがあることによって
周りの人からきびしい目で見られてしまいます。
結婚や子育てが、一方的に
「できない」と決めつけられてしまう
こともあります。
知的障がいのある人の希望を
最大限に生かせるように
支援していくことが大切です。
*1 「平成25年度 障害者白書」(内閣府)より。
*2 スローコミュニケーションの記事には
知的障害のある人の 5人に1人が 結婚などに 反対されたことがあると わかった
というものがあります。
知的障害者の結婚や出産の
現状について書いてあるので
ぜひ、あわせて読んでみてください。