(音声:ゆたさん)
▼病気やケガで なくしてしまった
体の一部や はたらきを、
細胞から作りなおして 治す
「再生医療」が 始まっています。
▼体は、細胞という
目に見えない ちいさな粒が
たくさん集まって できています。
細胞には たくさんの種類があり、
いろいろな はたらきを 持っています。
そのなかでも、
いろいろな細胞に 成長する
もとになるものを、
「幹細胞」といいます。
幹細胞からは、
心臓の筋肉や 目の膜、血、神経など
いろいろなものの 細胞を
作ることが できます。
この幹細胞を 使って
病気やケガを なおす「再生医療」が
いま、注目されています。
▼幹細胞から
必要なはたらきを 持った 細胞を 作り、
患者の体に入れて 治します。
この方法なら、今まで 治せなかった
重い病気やケガが
治せるようになる 可能性があります。
▼幹細胞の中では
「iPS細胞」が 有名です。
2012年に ノーベル賞を受賞した
京都大学の 山中 伸弥 教授が、
世界で初めて 作りました。
すでに 目の難病などで、
実際に治 療をしながらおこなう 研究が
進んでいます。
▼再生医療には 幹細胞以外にも、
肌の細胞を 増やして
シートの形に したもので
やけどを治す といった方法があります。
▼ただ、たくさんの人が
再生医療を 受けられるようになるには
まだ 時間がかかります。
体の外から ものを入れるので、
それが 病気の原因にならないか、
安全かどうか、
世界中の研究者が 調べています。
(松田 麻希)