▼2018年4月から、
妊婦(お腹の中に 赤ちゃんがいる人)が
病院で お医者さんにみてもらうと、
ほかの人よりも 多く お金を払うという
制度が 始まりました。
これを「妊婦加算」と いいます。
▼たとえば、妊婦が
今まで 行ったことがない病院に 行くと、
ほかの人よりも 230円多く
お金を払います。
休みの日や 夜おそい時間は、
さらに多く お金を払います。
たとえば、妊婦が 夜おそい時間に
今まで 行ったことがない病院に 行くと、
ほかの人よりも 650円多く
お金を払います。
▼妊娠していると
飲んではいけない薬が あったり、
妊娠していない人とは
ちがう症状が 出たりします。
このため、お医者さんは
ほかの人たちよりも ていねいに
妊婦の様子を みなければいけません。
また、妊婦や 妊婦のお腹の中の 赤ちゃんは
急に 具合が悪くなることが あります。
そのため 妊婦の様子をみるのを
嫌がるお医者さんも います。
▼そこで 厚生労働省という 国の役所は、
妊婦に お金を多く 払わせることで、
お医者さんが 妊婦の様子をみるのを
嫌がらないようにしようと 考えました。
妊婦が もっと安心して
病院に 行けるようにと
「妊婦加算」を 作ったのです。
▼しかし、この「妊婦加算」に
たくさんの人が 反対しました。
妊婦を 応援する制度なのに、
妊婦本人が たくさん お金を払うのは
おかしいと 考える人が 多かったのです。
また、コンタクトレンズを 作るときなど
妊娠と 関係のないときにも
お金を 多く払うのは おかしいと
感じる人も いました。
▼そのため 厚生労働省は
2019年1月1日から
「妊婦加算」を やめることにしました。
妊婦が もっと安心して
病院に行けるよう、
別の方法を 考えることに
なりそうです。
(文:松田 麻希)