環境省が 水俣病の被害者たちの 話の途中で マイクの音を切った
2024年5月12日
国内のこと / こくないのこと

環境省
(音声:加藤 愛優美さん)
2024年5月1日、
水俣病にかかって
亡くなった人のために 祈る式が
行われました。
水俣病は、
「メチル水銀」が原因で起こった
病気です。
1960年ごろまで、
熊本県の水俣市にある工場で
メチル水銀の入った水が
海に流されました。
メチル水銀で汚れた 魚や貝を
たくさん 食べたことで
2000人以上が
水俣病にかかりました。
式のあと、
患者たちでつくる 8つの団体と
伊藤 信太郎 環境大臣が
水俣病について 話し合いました。
話す時間は
ひとつの団体につき 3分間と
決められていました。
環境省の職員は、
団体の人たちの気持ちを 考えないで、
決められた時間どおりに
進めようとしました。
ある団体の男性は、
妻が
水俣病と 認められないまま
去年 亡くなったことを 話しました。
時間が 3分以上になると、
環境省の職員は
「話をまとめてください」
と止めました。
男性が 話を続けようとすると、
職員は
マイクの音を 切りました。
ほかの団体の人が 3分を過ぎて
話を続けようとした時にも、
マイクの音を 切りました。
会場からは 「話を聞いて」と
伊藤大臣に訴える声が 出ました。
批判の声を受けて 環境省は、
まちがった対応だったと
謝りました。
伊藤大臣も 団体の人たちに 謝り、
「3分という時間は 十分ではなく、
もっと長く 皆さんが お話できる場を
つくるべきだと考えている」
と話しました。