「水俣病」についての 裁判の結果が出た
2023年10月8日
国内のこと / こくないのこと
裁判の結果をみせる
弁護士たち
(写真提供:毎日新聞社)
(音声:加藤 愛優美さん)
水俣病は、
体に悪い「メチル水銀」が原因で
起こった病気です。
1932年から30年以上、
熊本県の水俣市にある工場で
メチル水銀の入った水が
海に流されました。
そのとき 魚や貝がメチル水銀で汚れ、
その魚や貝を たくさん食べた人が
かかった病気です。
水俣病にかかると、手足がしびれたり
言葉を はっきり話せなくなったりします。
症状が重く、亡くなった人もいます。
メチル水銀の入った水を
海に流したのは、
熊本県の水俣市にある
「チッソ」という会社の工場です。
1956年に 国は
水俣病が発生していることを
確認しました。
その後、水俣病で苦しむ人たちを
助けるために、法律ができました。
水俣病にかかった人は、
認められれば、
国などから お金を 受けとれます。
しかし、
住んでいた場所や 年代によって
お金を受け取れる人とは 認められず、
助けられなかった人たちも います。
助けられないのはおかしいと
声を上げた人たち 128人が、
国やチッソという会社に
お金を払えと、裁判を起こしました。
2023年9月27日、
大阪地方裁判所の 裁判長は
この128人全員を
水俣病の患者と 認めました。
そして、
1人あたり275万円を 支払うよう
国などに 言いました。
裁判の結果が出ると、
患者や支援者たちは 喜びました。
ほかにも3つの地方裁判所で
同じような裁判が 起きています。
2024年3月には、
熊本の地方裁判所で
裁判の結果が 出る予定です。