裁判で 国を訴えていた人たち
(写真提供:毎日新聞社)
(音声:加藤 愛優美さん)
日本では、結婚すると
名字を どちらかに
合わせなければいけません。
民法で そう決まっているからです。
その場合、
女性が 男性の名字に
合わせることが 多いです。
結婚すると 多くの女性は
名字を 変えなければいけません。
法務省によると、夫婦が
同じ名字にしないといけない国は
日本だけのようです。
このように、自分の名字を
変えなければいけないことで、
結婚を やめたり、
嫌な思いや 不便な思いを
している人たちが います。
日本の憲法では、
結婚の自由が 認められています。
どちらかが 名字を変えなければ
結婚できないという民法は、
憲法に 違反するのではないかと
裁判になっていました。
これに対し、
2021年6月23日、
最高裁判所は
「憲法には 違反しない」
と言いました。
そして、
「選択的夫婦別姓」という制度を
作るかどうかなどは
国会で 話し合うべきだと
言いました。
「選択的夫婦別姓」とは、
結婚したら 同じ名字にするか
別々の名字のままにするか、
選べるようにするものです。
しかし、国会では
この制度に 反対する議員のほうが
多いです。
最高裁判所が
今の民法は 憲法に違反しない
と言ったことで、
国会での 話し合いが
進まなくなるのではないかと
心配されています。