(イラスト:ハラアツシさん)
(音声:ゆたさん)
今年の1月、麻生 太郎 大臣が
日本は「2000年にわたって
同じ民族が、同じ言語」を
持ちつづけていると 言いました。
しかし、これは 正しくありません。
北海道には アイヌ民族がいます。
アイヌには アイヌ語という、
日本語とは違う言語が あります。
(わかりやすいニュースの
「ウポポイが オープンした」にも
説明があります。)
「アイヌ語を 使っている人は
ほとんどいない」というのも
たしかです。
それでも、日本にあるのは
日本語だけでは ありません。
たとえば、耳の聞こえない人が
つかう 手話。
日本でつかわれている
「日本手話」は、
日本語とは違う 言語です。
日本語を 手話で表現する方法も
ありますが、
それと「日本手話」は
別のものです。
単語のつかい方や 文法も
違います。
また、日本には
外国から来た人たちも
暮らしています。
中国の人たちが たくさん暮らす
「中華街」では、中国の言語で
話したり、中国語の新聞が
出されたりもしています。
このように、日本には
日本語のほかにも、
いろいろな言語が あるのです。
そもそも、「日本語」にも
いろいろ あります。
地域には 方言があり、お互いに
通じないことだって あります。
沖縄のことばは 日本の方言と
されていますが、
沖縄以外の人には
なかなか 聞き取れません。
さらに、世代によっても
つかうことばは 違います。
たとえば、若者の間では
どんどん 新しい言い方が
生まれています。最近では
「悲しい」の意味で「ぴえん」、
「好き」の意味で「すこ」と
書くのが はやっています。
日本には いろいろな人が
住んでいて、それぞれの文化を
もっています。
「違うと困るから なくそう」
というのではなく、
認めあうことが 大切です。
(羽山 慎亮)