(イラスト:ハラアツシさん)
(音声:ゆたさん)
▼検察官の定年を のばそう
という案が 今年5月に
国会で話し合われ、
大きなニュースになりました。
そもそも検察官は
どんな仕事を
しているのでしょうか。
▼誰かが 物を盗んだり、
暴力をふるったりした場合、
警察に つかまって
裁判にかけられることが
あります。
裁判で 罪が認められると、
犯人は 刑務所に
入れられることもあります。
▼本当は、
この流れは もう少し複雑です。
警察が 犯人をつかまえたら、
まず 犯人が何をしたのかを
しっかり確認します。
その後、警察は 検察に頼んで
さらに詳しく 調べてもらいます。
▼検察官は 法律の専門家です。
検察官は
警察から 情報をもらったり
犯人から 話を聞いたりして、
犯人を 裁判にかけるかどうかを
決めます。
▼裁判では、検察官は
「犯人は こんな悪いことをした」
と説明して、罰を与えるよう
裁判官に 求めます。
これに対して、弁護士は
「犯人には こんな事情があった」
と説明して、
刑を 軽くすることなどを
裁判官に 求めます。
そして 裁判官が
犯人に 罪があるかどうかや、
刑の重さを 決めます。
▼検察は 自分たちで
犯人を つかまえることもします。
1976年には、
飛行機をつくっている
アメリカの会社から、
日本の政治家たちが
もらってはいけない お金を
もらっていたことなどが
大きな問題になりました。
検察はこの問題で、
田中 角栄 元首相らを
つかまえました。
▼相手が どんなにえらくても、
悪いことは 許さない。
それが 検察の大事な仕事だと
考えられています。
(堀川 諭)