(音声:天馬 トモエさん)
先日、ゴールデンウィークに
小豆島に行ってきました。
小豆島は、
瀬戸内海に浮かぶ小さな島で、
香川県に属しています。
小豆島といえば、
醤油やそうめん作りが盛んです。
小豆島を車で移動すると、
醤油の醸造所や そうめんの製麺所を
たくさん見かけます。
また「二十四の瞳」という
小説の舞台になった島としても
知られています。
小豆島の小学校での
子どもたちと先生の交流を描いた作品で、
これまで何度も映画化されています。
ですが、なんといっても、
小豆島の名産品といえば、
オリーブです。
小豆島といえばオリーブ、
という印象を持っている人も
少なくないはずです。
でも、なんでオリーブが
こんなにも盛んなのでしょうか?
そんな疑問を
頭の片隅に抱えながら
旅をしていると、
その答えが
オリーブ記念館にありました。
1900年頃、
国内で缶詰に用いるオリーブオイルが
大量に必要になりました。
日露戦争に勝利して
漁場が拡大したことで、
サバなどの漁獲量が増加したためです。
政府の国策として、
香川県、三重、鹿児島の三カ所で
オリーブの試験栽培が始まりました。
しかし 成功したのは、
香川県の小豆島だけだったのです。
成功の裏には、
地中海に似た小豆島の気候がありました。
ただ、日本に住む害虫や台風の 被害は大きく、
それらに耐えるための
努力や工夫は欠かせませんでした。
そんな 昔の人たちの
苦労のおかげもあって
今でも 小豆島では オリーブ栽培が
盛んなのです。
名産品 一つとっても、
いろいろな歴史があるものだな、
と しみじみしてしまいました。
どこかに旅行した際には、
そんな視点も持っていると、
旅行が より一層 楽しいものに
なるかもしれません。
(文:元 救護施設支援員・御代田 太一)
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