ふりがなを追って 読んでみる (羽山 慎亮)

 

このコラムでは、
わかりやすい文章(ぶんしょう)のポイントについて
自分(じぶん)失敗(しっぱい)した経験(けいけん)などをもとに
紹介(しょうかい)していきます。

 

(音声(おんせい):おおわん はるさん)

「ふりがなを()けるだけでは
わかりやすくならない。」
このことは、
みなさん ご(ぞん)じだと(おも)います。

 

たとえば、
以下(いか)(ぶん)()んでみてください。

——————————–
日本語(にほんご)数量(すうりょう)()は、
遊離(ゆうり)可能(かのう)です。
——————————–

日本(にほん)語学(ごがく)専門家(せんもんか)でなければ、
漢字(かんじ)()(かた)が わかったところで
よく理解(りかい)できないと(おも)います。

 

そのため、一般向(いっぱんむ)けに 説明(せつめい)するなら、
以下(いか)のように
表現(ひょうげん)()()えたり
補足(ほそく)したりすることが 必要(ひつよう)です。

——————————–
日本語(にほんご)(かず)(あら)わす言葉(ことば)は、
いろいろな場所(ばしょ)()けます。
たとえば、
「2(ほん)のペンが(つくえ)にある」は
「ペンが2(ほん)(つくえ)にある」とも
()えます。
——————————–

 

知的(ちてき)障害(しょうがい)のある(ひと)()けの
わかりやすい文章(ぶんしょう)()くときも
(おな)じです。
ふりがなを()けただけでは
わかりやすくなりません。

 

しかし、わたしも ときどき
やってしまうことが あります…。

たとえば、以下(いか)(ぶん)

——————————–
左右(さゆう)(せき)()けてください。
——————————–

わかりやすい(ぶん)()えますね。
でも、漢字(かんじ)(はず)してみると…

——————————–
さゆうの せきは あけてください。
——————————–

「さゆう」で
ちょっと ()っかかりませんか?

漢字(かんじ)理解(りかい)してもらえるなら いいですが、
それなら ふりがなは いらないですよね。

 

この場合(ばあい)、「左右(さゆう)(せき)」を
(ひだり)(せき)(みぎ)(せき)」などとするか、
あるいは
左右(さゆう)」を「右左(みぎひだり)」に
するだけでも いいかもしれません。
漢字(かんじ)順番(じゅんばん)注意(ちゅうい)!)

 

漢字(かんじ)()えていると
無意識(むいしき)漢字(かんじ)(ちから)
(たよ)ってしまうことが あります。

()いた(ぶん)が わかりやすいかどうか
自分(じぶん)確認(かくにん)するときには、
ふりがなを()って
()んでみることが 大切(たいせつ)です。

このことは、(みみ)()いたときの
わかりやすさにも つながります。

(ぶん)理事(りじ)羽山(はやま)(しん)(すけ)

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