このコラムは、
言葉の わかりやすさを
テーマにしています。
「やさしい日本語」が テーマです。
特に 公務員さんの 話し方や文書について
考えてみたいと 思います。
今日のテーマは、
わかりやすく話す 能力です。
みなさんは 周りに
話が わかりやすい人と
わかりにくい人が いませんか?
話のわかりやすい人の 特徴を
いくつか挙げます。
1、話のポイントを絞って 伝える
2、一文が 短い
3、尊敬語や謙譲語を 多用しすぎない
4、難しい言葉を 使った後、わかりやすく 言い換える
5、大事なところを 繰り返す
わかりやすく話す 能力を
言語平易化能力と言います。
この研究には 長い歴史があります。
私たちが 話し相手に合わせて
話を 簡略化するということが
指摘されたのは 1970年代です。
簡略化する言葉の 代表例は
以下のようなものです。
A 外国人を相手に 話をするときの 話し方(foreigner talk:フォリナートーク)
B 子どもを相手に 話をするときの 話し方(baby talk)
C 障碍者を相手に 話をするときの 話し方(retarded talk)
日本語教師は Aを使い、
幼稚園の先生などは Bが上手です。
福祉施設の方などは
Cで話していると思います。
これらに共通する部分は 多いのです。
ここ数年、日本には 外国人の方が
増加しているため、
Aのフォリナートークに
注目が 集まっています。
日本は 2019年から法律で
外国人労働者の受け入れを 始めたため、
さらに 注目が集まることでしょう。
最近では、
フォリナートークのことを
「やさしい日本語」と 呼びます。
研究成果から
わかっていることが あります。
わかりやすい話をする 能力には
個人差があると言うことです。
わかりやすい人と
わかりにくい人の差が 大きいのです。
私は今、
全国の自治体職員(公務員さん)を 対象に、
「やさしい日本語」研修を
行っています。
各自治体の 職員さんは、
窓口対応や 文書作成において、
わかりやすく伝える練習を
しているのです。
研修を 通して
わかりやすく話す 能力の個人差を
減らしたいと 考えています。
外国人にとって
わかりやすい話し方は、
他の人にとっても 必ず
わかりやすいはずです。
私は わかりやすい伝え方が
もっと 広まるといいなあと
思って 活動しています。
(文:聖心女子大学日本語日本文学科・岩田 一成)
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