(音声:加藤 愛優美さん)
▼お母さんの お腹の中にいる
赤ちゃんに 障害や病気がないか、
生まれる前に 調べられる
「出生前診断」という 検査が
あります。
検査で わかるのは、
ダウン症など 一部の障害や
病気だけです。
▼出生前診断には、
超音波という
耳には聞こえない 高い音を
お腹に当てて 検査するなど、
いろいろな方法が あります。
なかでも、お母さんの血で
赤ちゃんのことを 調べられる
「新型出生前診断」という 方法が
注目されています。
ほかの方法よりも とても正確で
赤ちゃんやお母さんの 負担が
少ないからです。
▼日本では これまでに
6万人以上が 検査を受けました。
この検査を 受けて、
お腹の中の 赤ちゃんに
障害や病気が 見つかると、
ほとんどの人は
赤ちゃんを 産むのを やめました。
これは 赤ちゃんが生きる 権利を
うばっているのではないか、
障害や病気のある人を
差別しているのではないかと、
問題になっています。
▼また、いまは 日本全国で
92か所の 大きな病院だけで、
この検査が 受けられます。
しかし これからは
この検査が受けられる 病院を
増やすために、
ルールが 変わる 予定です。
▼ルールを 変えることに
反対する人も います。
簡単に 検査が
受けられるようになると、
よくわからずに 検査を受けたり、
子供を産むのを やめたりする人が
増えるかもしれないからです。
お医者さんの
しっかりとした説明や、
お母さんや赤ちゃんが
安心できる 環境づくりが
大切です。
(松田 麻希)