
展示されている 蘭奢待
(写真提供:毎日新聞社)
(音声:ゆたさん)
2025年7月8日、
宮内庁という 国の役所は、
「蘭奢待の香りが
なにで できているか わかった」
と発表しました。
蘭奢待は、
とてもいい香りがする 木です。
古くから 宝物として
奈良県の 正倉院という建物に
しまってあります。
1本の木ではなく 木の一部で、
150センチくらいです。
ジンチョウゲ科という種類の 木の一部に
香りが出るように なったものです。
木に 傷がついたときに
木から出る液が 固まるなどして、
長い時間を かけて
香りが 出るようになったと
いわれます。
このように
香りが出るようになった木は
ほかにも ありますが、
蘭奢待は 特にすばらしい香りがします。
そのため、
戦国武将の 織田 信長など
昔の 有名な人たちが
蘭奢待を 切りとって 使ってきました。
しかし これまで、
どんな香りが 混ざって
いい香りになっているのか
わかっていませんでした。
また、いつから 正倉院にあるのかも
わかっていませんでした。
そのため 宮内庁は
専門家と一緒に 調べていました。
調べた結果、
なんと300種類以上の 香りが
混ざっていることが わかりました。
その中でも 特に、
「ラブダナム」に似た 甘い香りが
特徴になっているようです。
ラブダナムは、
ハチミツや シナモンのような香りです。
また、蘭奢待は
1100年くらい前に
取ったものだと わかりました。
かなり昔のものなのに
今でも いい香りがするのは すごいですね。
昔からの宝物の 秘密がわかり、
多くの人が 興味津々です。
蘭奢待は、10月25日から行われる
正倉院展で 見ることができます。