(音声:八島 みこさん)
世界中の研究者の中で、
特にすばらしい研究や
発明をした人が もらえる賞に
ノーベル賞 というものが あります。
それに対して、
みんなを笑わせ、考えさせるような
おもしろい研究に おくられる賞が
あります。
「イグ・ノーベル賞」といいます。
「イグ」は「~ではない」といった意味です。
その名前のとおり、
ノーベル賞では ありません。
ノーベル賞に 似せながら、
みんなを楽しませるものに なっています。
今年は、
武部 貴則さんの 研究チームが
イグ・ノーベル賞を もらいました。
武部さんの研究チームは、
肺で 息をするのが むずかしくなった
動物のお尻に、
濃い酸素が入っている水を 入れる
という実験をしました。
実験の結果、この水を入れた動物は
体の中の酸素が 増えました。
特に ブタは
息苦しさが 減りました。
人間などの 哺乳類は
ふつう、肺を使って 息をしますが、
お尻を使って 息ができるということが
この実験で わかったのです。
この実験でわかったことを 使えば、
生まれた時に
自分で息をするのが むずかしい
赤ちゃんなどを、
助けることが できるのではないか
と考えられています。
日本人が イグ・ノーベル賞を
もらうことは 多く、
これで 18年続けてになりました。
来年は どんな研究が
イグ・ノーベル賞を もらうのか
楽しみですね。