(音声:加藤 愛優美さん)
日本では、
結婚すると 夫婦のどちらかが、
自分の名字を 相手の名字に変えます。
今の 日本の法律では
性別が同じカップル(同性カップル)は、
結婚することが できません。
そのため、同性カップルが
家族として 暮らしたいときも、
2人は 結婚ができないので、
別々の名字のまま 生活します。
日本では、
名字が違うなら 家族ではないと
思う人が います。
そのため、名字が別々だと
2人は どのような関係なのだろうと
疑問に思われてしまうことが あります。
たとえば
パートナーが 病気になったとき、
家族しか 病院に つきそえない
と言われたら、
同性カップルであることを
詳しく 説明しなければなりません。
2023年11月、
ある男性が 自分の名字を
男性パートナーと同じ名字に 変えたいと、
家庭裁判所に 訴えました。
この男性は、
男性パートナーと暮らし、
里親として 子供を育てています。
2人は 名字が違うので、
2人の関係を どんなに嫌なときでも
説明しないといけないのではと、
いつも 不安に思っており、
とても苦しい生活をしていると 訴えました。
今の法律では、
どうしても 名字を変えないといけない
理由があれば、
名字を変えることが 認められています。
裁判所は、この男性2人が、
男女の夫婦と 同じように暮らし、
子供を育てていると 考えました。
そして、名字が違うことで
生活が とても不便になっているから、
この男性には 名字を変える理由があると
認めました。
今回のような
同性カップルの暮らしを、
男女の夫婦と変わらないと 認めた
今回の裁判所の判断は
とても大事だと 注目されています。
一方で、そもそも
同性カップルへの 差別や偏見がなければ
名字が ちがっていても
もう少し 暮らしやすいのではないか
という意見が あります。
また、
結婚したら 同じ名字にする
という決まりを 変える必要が
あるのではないか
という意見も あります。
いろいろな家族がいることを
国も 私たちも
理解することが 求められています。